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”ママ鉄”はいるのか?

ダンナがこのブログで「鉄道ブーム」実在への疑問を呈して、はや3年。その間、ずっとメディアではブームが持続している(と希望している?)ようだが、先日とうとう某テレビ番組で”ママ鉄”が特集されるに至った。

”ママ鉄”とは子供の鉄道好きを相手しているうちに、自分も”鉄”になる母親のことを指す。メディアでの登場は古く、数年前に記事を読んだことがあるが、子供は幼稚園などに通いだすと「戦隊ヒーローもの」に興味が移る(ダンナ家も例外でない)ので「ママがっかり」みたいな内容だった。ちなみにダンナ、かつての私鉄王国関西にあっても”ママ鉄”なんて、ついぞ会ったことがない。ちなみに会う確率は一般人よりはるかに高いと思うぞ、まったく。

それを、特に今さら公共の電波を使って放送すべきものかどうかも疑問だが、
「お子さんがNゲージを欲しいと言ったらどうしますか?」との質問に、
「食費を減らそうかな、お父さんの小遣い減らそうかな。」なんて答える”ママ鉄”。

「そんなん、おるかい!」と思わずツッコミ。
(おるかも知れんが、めちゃめちゃレアな部類ではなかろうか?)

話は変わるが、先日元浜緑地に行ったついでに、久々に尼崎駅北側の「ホビスタ」に行ってみた。オープン直後に行ったきりなので3年は足を運んでいないが、みさささま情報により「寂れている」という話だったので確かめに・・・。

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日曜日のまだ明るい夕刻。見事に人がいない。上部の店表示も空きが目立つ。

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”タムタム”と”だいおらま”の2店だけ残っている。

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オープン時は完成していなかったHOの巨大レイアウトは完成していたが、その周りにあった店が失われガランと広いスペースが目立ち、もう十分寂れている。当初、このレイアウトには「関西のJRや私鉄電車が走り回る」という触れ込みで、当時の新聞記事には「山陽電車」も走ることになっていたが、結局ダンナ、山陽電車どころか阪急電車や阪神電車さえ見たことがない。走る車両も新幹線や103系など、いずれも短編成でレイアウトの規模にしては貧相すぎる。フル編成は数十万円の投資になる場合もあるし、要するにカネが無いということなのだろうが。

残った店にしても確実に在庫が減っている。オープン時にあった豊富な外国型など、仕入れたそのままの状態で3年経った残りが「現在」であるかごとき状態である。

ホビスタ、尼崎だからダメなのか?
三宮ならば成り立つ?梅田ならいける?
ほんとう?

いや、これが”鉄道ブーム”の真実であるとダンナは考える。確かにここ10数年で鉄道模型、特にNゲージの製品化は車両だけでなくストラクチャーに至るまで怒涛の如くで、ジョーシンなど電器量販店で大々的に販売されるようにもなった。だが近所の電器店での在庫状況はだんだん寂しくなっていく一方で、大量退職で趣味に走ると見られた団塊の世代を狙ったこのビジネスが、少なくとも関西ではまあそれほどでもなかったような気がする。

そう、「鉄道趣味」を持つ人間など、大昔から”一定数”存在したし、残念ながら現在も”一定数”しか存在しない。のだ。もっとも現在は「鉄道趣味」を持っていることを公言するヒトは増えたようだが。

もちろん、東京は違うのかも知れない。かつて世界のクルマメーカーはアメリカ市場さえ好調であれば食っていけたように、東京市場で何とかなれば、どうにかなるものなのかも知れない。それも母集団が大きい分「一定数」も大きいだけだとは思うが。

「私は最近、それも成人してから鉄道趣味に目覚めました。」なんて人、いるのなら話を聞いてみたいものだ。少なくともダンナ、今までそういう人間に会ったことはない。

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コメント

こんばんは。

こういう趣味のブーム状況認識に関しては、人それぞれ見方が分かれるのかもしれませんね。旧車でも現状認識は各人の立ち位置によってどうも変わるようです。私はこの何年かで若い子の旧車マニアが増えた気がしていますが、実車をいじっている方に言わせると昔から大差ないと感じているそうです。

投稿: 西日本総合開発 | 2010年8月11日 (水) 02時00分

なるほど 同感です
人口比>人数多数 に同意です
鉄道趣味業界 関西では ちょっと苦しいんですね

メディアが乗っかって 企画書あげやすいのかな
取材費も 安上がりな人材や素人が多いから 予算も抑えられそうだから 時代にあっているんでしょうね。

大人になって ようやく夢がかなってHOを買った ならいそうですけど 新規で鉄になったというのは 同じくきいたことがありません。
潜在需要を掘り起こししたという意味では ブーム作りも歓迎です。 しかし 商売となると 根強いリピーターが長期で買ってくれないと お店は維持できませんから 老舗だけに戻っていくのかもしれませんね。

西日本総合開発さん>
お書きのように 若い方が目に付くのはいいことですね
ただ これまた 一定数いたと思うのですが 趣味として成立するまでの情報がとても得にくいジャンルでは一人前の趣味人になるのまで 相当な年数がかかっていたのも事実です。
いまはIT活用で促成栽培されているような気もします。

それとは別に ITのおかげで お一人当たりの守備範囲が広くなってきた気はします。
昔なら鉄だけ という方がほとんどでしたが ヒトリで鉄・バス・飛行機・旧車 というのも珍しくなく ジャンルの転籍組みも珍しくないのが今の良さでしょう。
バスの世界はマイナーなので 転籍組みがほとんどで 最近興味をもってという方も聞きますので 受け皿となりたいです。
旧車からの転籍が増えたらいいのですけど まだまだ少ない気がします。

投稿: OKMR | 2010年8月11日 (水) 12時01分

>西日本総合開発さま
確かに若い世代の旧車マニアの増加を感じられるのは喜ばしいことですが、私自身の見解はOKMRさまと同じです。整備工場の方と話しているとクルマ好きの若者が大きく減少しているのは事実のようですから、昔から一定数いた旧車マニアが自動車マニア母集団の減少により割合としては増加した、と考えられませんか?ネットで横のつながりが簡単に出来ますので、以前のような潜在マニアがみな表に出てきているのかも知れません。

>OKMRさま
さっそくのコメントありがとうございます。本文では団塊世代と書きましたが、それと結局は第何次かのベビーブーム時(すなわち我々)の絶対数が多い世代も30~40代になって相応の経済力を身に付け、昔は出来なかった「大人買い」も可能になったことで、その財布を狙おうとしている、というのもありますね。ただまあ、新規需要ではなくて「やっと出来るようになった」需要ですから一定数を越えることはない、と。
バスマニアが増えるのは結構なのですが、最近バス会社のガードが固くなって困ります。昔ののどかな雰囲気は捨て難いものがあっただけに・・・。まあ商品が増えて喜んでいるわけですから勝手な論理ですけどね~。

投稿: いぶきダンナ | 2010年8月11日 (水) 15時10分

尼崎、野田、梅田・・・気になる模型屋さんはあれど、イマイチ足が向きません。神戸から見ると異文化の土地に感じるからでしょうか?

街の模型屋さんが少子化と不景気のせいか激減してるようですね。マニアにとっては宝箱のような、湊川の模型屋さんも後任者がいないようで今後が気になるところです。


ブログとか見てると鉄道を主題にしてる女子がたまにいますね。でもママ鉄はどうかなあ・・・?

投稿: えびび | 2010年8月11日 (水) 20時42分

>えびびさま
そうですね~。神戸から見るとやはり大阪は異文化の地。そして姫路は未開の田舎。高松に住んでみて初めて神戸のヒトの傲慢・独善に気付きました。このテーマ、実は「KOBE Nationalism(仮題)」とか何とかして別立てで考えてはいるのですが・・・。神戸から追い出されそうな話なんですけど。
模型屋サンの激減、さもありなんです。もはや手を使って何か作る日本人はいなくなる方向なのでしょうか?日本の技術もいつまでもつのやら・・・。

私は基本的に女子に鉄道趣味の領域を侵されたくはないですね~。何も女性差別するわけではありませんが、やはり男の聖域の一つなのではないか、と・・・。

投稿: いぶきダンナ | 2010年8月11日 (水) 21時35分

OKMR様こんばんは。

確かにネット内における即席の旧車愛好でしかないのかもしれませんね。最近の車に興味が持てなくなったとか高校生から偉そうに言われても… なので常識が乏しくて更にネット番長だったりして、扱いにくい若いのが大量に旧車に溢れてきたという感じがします。画像の無断転用なんて普通にやってくれます。

旧車でも今は結構好きな分野がハッキリしてきたかもしれません。私の場合は新旧問わず車全般が趣味といえる部分がありますが、最近出てきた若いのはジャンル分けが好きだったりします。なので旧型バスという分野は既に出来つつあるかもしれないですね。


いぶき工房様こんばんは。

母集団の減少による旧車マニアの顕在化というより、最近の若いのは普通に「近年の車はどうもねー」なんて言いながら旧車に興味を持ってきたようです。なので最近の車好きイコール旧車好きという構図になりつつありそうです。

バス関係もガードが固くなってきたんですか。要はマニアが増えるという意味のブーム化してくると、色々なトラブルメイカーも出てくるのでガードが固くなっていくのでしょう。旧車関係も最近はマニアとオーナーグループとで確執に近いものを感じます。

投稿: 西日本総合開発 | 2010年8月12日 (木) 03時12分

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